比嘉の冬物語


 沖縄は、冬を迎えても比較的穏やかな気候である。
 なので、この季節は観光客で賑わうのだが…
「…いーぐわー刺激がふさんちゅーくぬくる(ちょっと刺激が欲しい今日この頃)…」
「過ごし易いぬはばっぺーねーらんやしがやー(過ごし易いのは間違いないけどな)…ないれーひーさん所にいちーぶさん(いっそ寒い処に行ってみたい)」
 比嘉中の三年生の教室で、平古場凛と甲斐裕次郎が机にのべーと突っ伏しながらそんな会話を交わしていた。
 今は昼休み。
 程よく膨らんだお腹の満足感に触発された眠気に誘われつつ、二人は近くなった冬休みの計画について話していた。
「凛はぬーがら予定はあいびーがやー(何か予定あるのか)?」
「んー…なたんらくとぅしこそウィンタースポーツに挑戦しーぶさん(出来たら今年こそウィンタースポーツに挑戦してみたい)」
「俺も〜……ちゅいはうむこーねんから、まじゅんいちゅんか(一人はつまんないから、一緒に行くか)?」
「だなー……」
 のっへーとした空気を二人で振りまいている二人の脇では、知念寛が無言でかちかちとメールを弄っている。
 彼も冬休みの予定は特に決めていなかったのだが、マイペースな性格もあってか、然程予定にこだわっている様子は見受けられない。
 そんなところに、今度は彼らの在籍している男子テニス部の部長である木手永四郎が彼らの様子に気付いて近寄って来た。
「君達、そんなだらけた格好は止めなさいよ。仮にも武道家でしょう」
「げ、永四郎」
「わ、わーった、わーったからゴーヤーは勘弁な」
 慌てた二人が居住まいを正して相手に向いたところで、改めて木手は二人を見下ろした。
「全く…冬休みが近いからといって、浮かれていては困りますね」
「ま、まぁ、うれーなまからちーちきーんんでぃくとぅんでぃ(それは以後気をつけるってコトで)…あ、とぅくまてぃ永四郎は冬はちゃーし過ぐすん(ところで永四郎は冬はどうやって過ごすんだ)?」
「俺ら、まじゅんスキーやてぃんしんだかんでぃかんげーてぃうぃんやしが(一緒にスキーでもやろうかって考えてんだけど)…」
「スキーですか…」
 話を聞いて、ふむ、と相手の部長は頷いた。
「…まぁ、面白そうではありますね。沖縄では雪というものには無縁ですから…しかし、予定を大人数で合わせるのは非常に困難なのでは?」
 それぞれの家の事情もあるだろうし、と懸念を示す木手に、二人は確かに、と頷いた。
「んー、うれーあんしーやいびーしが(まぁそれはそうなんだけど)」
「なうぃんがらーじり合わせて、あんやてぃんさららんしーなら、(出来る限り合わせてそれでも無理なら)、やしんじーんびけーねらんなー(諦めるしかないな)」
 平古場と甲斐がそう言った、丁度その時、知念の携帯がヴヴヴ…と振動を始めた。
 学内にいる時はバイブレーションモードにしているらしい彼が、それを確認してみると、どうやらメールが届いたらしい。
「?」
 誰からだろう…と思いながらボタンを押してみると、送信者の欄に『竜崎桜乃』と出た。
「!」
 ぴくん…と肩を揺らしながら知念の瞳が軽く見開かれ、驚きの感情を示す。
 実は、この知念という若者は普段は滅多に感情の起伏を示す事が少なく、加えて無口でもある。
 そんな彼が反応した『竜崎桜乃』という名前は、ここ沖縄の人間ではない少女の名前だった。
 関東圏にある青学の中学一年生…過去に自分達が敗れたライバル校の学生である彼女は、彼らとは今年の夏に出会って、以後も距離は離れてはいたが、良い友人関係を続けている。
 特に、知念は彼女が困っていたところを救ってやったという過去もあり、少女とメールをやり取りする仲でもあった。
 とは言え、その中身は知念本人が非常に淡白な人間ということもあり、好意は抱いていても男女の仲を疑う様なものは一切無かったのであるが…
 取り敢えず、彼にとって一番親しい女性になっていた桜乃からのメールという事で、知念は早速その本文を開いてみた。

『知念さん、こんにちは。お元気ですか? 沖縄は相変わらずあったかいですか? 東京はここにきてかなり寒くなってきました。ところで、私、今度の冬休みに一人でスキー旅行に行くコトになりました。友達の都合がつかなかったのは残念ですけど、今から綺麗な冬山がとても楽しみです。比嘉の皆さんにもお土産買って帰りますね!』

「…………」
 暫し沈黙してその本文を見つめる知念の脳裏に、一つの考えが連想ゲームの様に思い浮かんだ。
 迷子スキル最高レベル所持娘+冬の雪山=高確率で遭難・凍死
「!!!!!」

 がたがたがたがた…

「…ん?」
「何の音さー…?」
 不意に聞こえてきた不思議な音に木手や甲斐が怪訝そうな顔で辺りを見回してみると、少し離れた席で全身を激しく震わせ、その余波で机と椅子までも震わせて音をたてている知念の背中が見えた。
「ち、知念君が震えてっ!?」
「一体ちゃんぐとぅー小説ゆでぃういびん(一体どんな小説読んでんだ)!?」
「ばっぺーなく(間違いなく)今年のザ・ベスト・オブ・ホラーやし!!」
 初めての光景に他の三人が驚いていると、向こうが徐にがばっとこちらを振り向き、ずずいっと手持ちの携帯を差し出してきた。
 画面を見せ付ける形で。
「ん? 携帯ですか?」
「何かぁ? 今流行りのケータイ小説かぁ?」
「くぬぐるはありくりもぬがあいんでぃいーんし(最近は色んなモンがあるって言うしなぁ)」
 そんな事を言いながらそれを素直に覗き込んだ三人が一様に無言になった。

 ぽくぽくぽくぽくぽくぽく…ち――――――――んっ!

 三人の脳内でも、ほぼ同時に知念の思考と同じものが浮かび、彼らは途端にパニックに陥った。
『じゅんにか(本当か)―――――――っ!!??』
 あの迷子チャンピオンが一人で雪山に行こうものなら、間違いなく遭難する!
 このままでは年末の時期によくある特番で、テロップに少女の名前が流れるのも、最早時間の問題!
 桜乃は自分達の知己でもあるし、人道的な面からも、何が何でも阻止せねば!!
「意地でもスケジュールを合わせますよ!………彼女に!!」
『おうっ!!!』
 かくして、半ば運命に引き摺られるように、彼らの冬の予定は決まったのであった。


 そして時はあっという間に過ぎて、とある冬山の麓にあるホテルにて…
「きゃーっ! 皆さん、お久し振りです〜〜!」
(ああー、生きてる竜崎だー)
 スキーウェアを着た少女と久し振りの再会を果たした比嘉のメンバー達は、かなり不吉で失礼な感想を抱いていたのだが、本人達は至って大真面目だった。
 実はこの娘、過去に沖縄を訪れ知念に出会った時、本人の迷子癖が元で危うく死ぬところだったのである…しかも二度連続で。
 普通レベルの迷子程度なら自分で何とかしろと突き放していたかもしれないが、そういう筋金入りの前歴があり、しかもなまじ付き合いが長くなってしまった所為で、比嘉の若者達は今やすっかり桜乃に情が移ってしまっていた。
 最初に桜乃の遭難フラグメールを受け取った知念などは、元気な彼女の様子を見て余程嬉しかったのか、なでなでなでなで…とひたすらに彼女の頭を撫で回している。
「まぁ…貴女もお元気そうで何よりです」
「朋ちゃんと来る筈だったんですけど、急に彼女が家族旅行の予定が入っちゃって…でも、皆さんと偶然スケジュールが合うなんて、凄くラッキーでした!」
 その偶然は、自分達が必死にもぎ取ってきたものなのだが、それについては誰も何も言わない。
「……それにしても、まさか貴女にスキーの経験が有るとは意外でしたね」
 代わりに、木手は前々から抱いていた素直な感想を相手に述べた。
 この旅行の計画を立ち上げて以降、桜乃とは頻繁にメールでやり取りを行っていたのだが、その過程で実は彼女にはある程度のスキーの技術があるという事実を知ったのである。
 幼少時よりしばしば家族で旅行に行った際に培ったスキルらしいが、テニスに関してまだまだへたれレベルの彼女しか知らない比嘉のメンバーにとっては意外な一面だった。
「うーん…勿論空中での宙返りとかそういう高度技は出来ないんですけど、一応リフト登った処から滑るぐらいは大丈夫です。スキーはその…テニスと比べて」
「…比べて?」
 平古場が続きを促すと、桜乃はてへ、と頭を掻きながら答えた。
「…じ、重力に従えばいいですから」
(わぁ〜、よく分からないけど納得出来る…)
 重力に従うと言っても、そこにも必要な技術はある筈なのだが、この子がそういう言い方をすると理屈抜きで頷いてしまいそうだ。
「でもよく考えたらスキーって危ないですよね。滑るんですから」
「そーだなー、確かに危ないよなー」
「甲斐君、論点がずれてますから」
 桜乃のペースに早速嵌りそうになっている若者をこっちの世界に引き戻すと、さて、と木手は気を取り直してそのロビーから見えるゲレンデへと視線を移した。
「いいホテルですね。ゲレンデも付いていて、衣類や小物などのレンタルも充実していますし…我々の様な初心者には非常に有難い」
 そういう彼を含めた全員は、既にレンタルのウェアを纏い、スキー靴を履いている。
 後は板を借りたらすぐにでもスキーを試せる状態だ。
 因みに平古場は、今回はスキーではなくスノーボードに挑戦したいらしい。
「温泉もバッチリ完備ですからね。そう言えば皆さん、雪をご覧になるのも初めてだったんですか?」
「ええ、お恥ずかしい話ですが…空港に降り立ってから暫くは、メンバーを落ち着かせるのが大変でしたよ」
「うふふ」
 今も、最初の時よりは少しは落ち着いているのだろうが、甲斐や平古場達がべったりとロビーのガラス壁に張り付いて、外の景色を食い入る様に見つめている。
 その後姿に、はたはたと振られる犬の尻尾が見える様だ。
「じゃあ、ここでのんびりしているのも何ですから、早速出てみましょうか。基本的なコトぐらいなら、私でも教えて差し上げられますから」
「ええ、お願いします」
 そして彼は他のメンバーを呼び、全員でゲレンデへと移動した。
 外は風もそう強くはなく、小雪がちらつく程度で、スキーを楽しむには絶好のコンディションだった。
「うお〜〜〜〜、寒い〜〜〜〜!!」
「けどキレーさぁ! うはは、肌に針が刺さるみたいだ」
 ここまでの冬の環境を経験するのは初めてだった若者達は、身体を苛む風の冷たさや雪の感触ですらも嬉々として受け止めていた…一人を除いて。
「……ひーさん(寒い)」
「当たり前ですよ田仁志君。ここは雪国ですよ」
 彼らの中でも特に巨漢である田仁志は、見た目と異なりかなりの筋肉を有している筈なのだが、普段出来る栄養補給がままならないのがいけないのかずっとがたがたと震えている。
 これでは、まともに動けるのかも怪しいところだ。
 レンタルの白の特大ウェアを纏っている姿は、見た目完全に白熊なのだが…
「…うーん、なぁ永四郎。本当に田仁志にスキーさせていいのか? コイツが下手に転んだりしたら…」
「ベタだけど、超巨大雪玉になって殺戮凶器になってしまうんじゃ?」
「………」
 あまりにも否定材料に欠けた予想に、木手が珍しく渋い顔で無言を守った。
 本人も希望したので連れて来たはいいのだが、もし下手な事故で他人を傷つけるようなことがあれば……ここは相手が寒がっているのを理由に、ホテルに引っ込ませているのも一つの手だろうか…しかしそれで彼のプライドに傷をつけたりしても…
 どうしようかと木手が悩んでいると、そこに賑やかな子供達の声が聞こえてきた。
『あーっ! クマだ〜〜〜!!』
『白クマさんだ〜〜〜〜!!』
 は、とそちらを見ると、家族連れの客の子供達と思しき面々が、興味の塊になって田仁志の方へと向かってきていた。
 そして他メンバー達が唖然としている間に、彼はあっという間に子供達に取り囲まれてしまう。
『きゃー、クマさーんっ!』
『おおき〜いっ!』
『ねえ、持ち上げて―――っ!! 早く早く〜〜っ!』
「………」
 きゃいのきゃいのと騒ぐ子供達に囲まれて暫く無言だった田仁志だが、少なくとも向こうに敵意がない場合には、悪戯に突っかかる様な真似はしない。
 それに、嬉しそうに寄ってくる子供の無邪気な目が何となく嬉しかったのかもしれない彼は、『がお―――――っ!』とノリノリの様子で、彼らに絡み始めた。
 どうやら、彼は風を受けながら滑るスキーより、子供達とロッジの近くで遊ぶ事を選択した様だ。
(有難う! 子供達っ!!)
 これで最大の問題も解決出来た!とメンバー全員が心の中でぐっと拳を握る。
「ええと、じゃあスキー板を借りに行きましょうか…」
 そして、桜乃は苦笑しながら今度こそ彼らを連れて、スキーを始めるべく歩き出した……


 ロッジの場所から少し上に上がった雪山の斜面の片隅にて…
「じゃあ先ずは簡単に初歩の初歩から始めまーす」
『うーす』
 スノーボード希望の平古場は、ボード初心者の教室に行き、桜乃の指導を受けるのは木手と甲斐と知念の三人となった。
 全員が物凄い運動能力を持っているとは言え、スキーに関しては全くの初心者である以上、始めの一歩は確実に踏み込まなければいけない。
 素人が焦って分不相応の事をしたら、確実に手痛いしっぺ返しを喰らうコトになる。
 それは比嘉のメンバー達も自身達が学んできた武道と通じる事だとちゃんと理解しており、基本を軽んじる様な態度は一切見せなかった。
 スキー板を嵌めた彼らは、前に立つ桜乃の言葉に素直に耳を傾け、ふむふむと熱心に頷いている。
「歩き方は、斜面に平行に、こうやってカニ歩きです」
「うんうん」
「滑り方は、先ずは板を八の字にして、曲がるときは体重をそちらに移動させます」
「成る程」
「止まる場合はエッジを立てたら止まりますから慌てない。どうしても倒れる場合は、山の方へ頭を向けてこけて下さい」
「……分かった」
「板の外し方はまた後で教えますね。じゃあ、初心者ゲレンデに…」
 一通り…本当に最低限必要な事項を教えた後で、桜乃が全員に初心者ゲレンデに行こうと促そうとしたその時、
『ぼけっと突っ立ってんじゃねーよ! クソガキ!!』
「きゃっ!」
 ザザァっと雪を削る音と共に、桜乃とあわや接触するという距離を滑ってきた男の声が乱暴に響いた。
 何とか直撃は避けたものの、相手の声とアクシデントに大いに驚いてしまった桜乃は、その場で板を嵌めたまま、ぽてんと転んでしまった。
「竜崎さん!?」
「な、何するんさー!? やーっ!?」
「…!」
 男達がぞれぞれ声を上げ、無口な知念はその分桜乃へと、板を嵌めたまま大急ぎで彼女の傍に寄って手を貸してやる。
 向こうの男は、桜乃から避けた行動の流れでそのまま少し下方で止まったが、その口から放たれたのはおよそ謝罪とは程遠いものだった。
「うるせぇよ! ヘタクソはもっと脇に寄ってコソコソやってりゃいいんだよ! ったく、いい気持ちで滑ってたのに邪魔しやがって、折角の初日からついてねーなぁ」
 喧嘩を売られて黙っている様な男は、比嘉のメンバーには一人もいない。
「んだぁ!? ぶつかろうとしたのはそっちじゃねーかよ!」
「ヤマトンチューの男は、最低限の礼儀もご存じない様ですね」
「ヤマトンチュー? 何だ、沖縄の人間か」
 どうやらその程度の沖縄の言葉は知っていたらしい相手は、へっとあからさまに彼らを嘲笑った。
「あー、だからそんな小娘に習うレベルかよ。あんな南の奴らが付け焼刃でやったって、上手くなる訳ねーだろ。スキーをナメんじゃねーよ!」

『………』

 何とか知念の助けも借りて桜乃が立ち上がるまでの僅かな時間の間に、木手達はもう十分と言う程に心に焼け石を投げ入れられていた。
 きっと目に見えるものだったなら、地獄の釜の様に煮え滾っていたコトだろう。
「…竜崎、ちょっとここで板の外し方教えろ」
「甲斐さんの為にも、今は出来ません…」
 何をしようとしているのか何となく察してしまった桜乃は、自身が被った被害ではあるものの、そこはしっかりと断った。
 そして木手も…今回は甲斐を嗜める発言をしたのだ。
「止めなさいよ甲斐君…ここで騒ぎを起こしても、私達にもあまり益はありません。竜崎さんにも迷惑を掛けるかもしれませんからね」
「う…」
 自分達だけではなく桜乃にも、というところで、甲斐が反応して退く。
 本当は板さえ外れたら、スキー靴の固い靴底で思い切り向こうの顔面を踏んでやりたかったのだが…
「それに、確かに私達はまだ初心者です…スキーで向こうには敵いませんよ…まだ、ね」
「まだ? 一生だろうが、身の程知らず」
 含みのある木手の言葉に、しかし向こうは余裕で返す。
 どう見たって初心者も初心者の彼らが、自分をそう簡単に凌げるとは思えない。
 どうせ負け犬の遠吠えに決まっている…そう思っていたのだ。
 そして彼は、再び周りに雪を散らしながらリフト乗り場の方へと滑り降りていった。
「……大丈夫か?」
「はい、すみません知念さん」
 男との口喧嘩よりも桜乃の身体を優先した知念がぽんぽんと彼女のウェアに付着した雪を払っている間、木手と甲斐はひたすらに沈黙していたが、彼女の体制が整ったところで彼らはやけに静かな声で話しかけてきた。
「…では、改めて行きましょうか」
「ちょーっと邪魔が入ったさぁ」
 静かな…本当に静かな声だったのだが、底の知れない恐怖を髣髴とさせる何かがある。
「お…怒ってます? 皆さん」
「いいえぇ?」
「ぜーんぜん」
「……」
(う・そ・だ〜〜〜〜〜っ!!)
 めっちゃくちゃ怒ってるじゃないですか…とは思ったものの、それ以上指摘するには物的証拠が足りない。
(普段から、好戦的な人達だからなぁ…木手さんは冷静だけど、その分物凄く冷酷な時もあるし…)
 きっと今頃心の奥では、どうやったら相手を最も屈辱的な方法で潰すかを考えているに違いない。
 そしてその方法とは間違いなく…
『アイツが一番自慢していたスキーで、吠え面かかせてやる!!』
(…なんだろうなぁ…そう思っている心が目に浮かぶよぉ…)
 そして桜乃の懸念が真実であるというかの様に、それから彼らの鬼気迫る特訓が始まったのであった。



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